LINEのステップ配信は、なぜ費用が読めなくなるのか
ステップ配信の費用は、シナリオを組んだ時点で「決まり方」が決まります。金額そのものは、毎月の友だちの増え方で動きます。読めなくなるのは、配信ボタンを押さないからです。増えても、手を動かした実感がありません。そして当月の上 […]
読む結論から書きます。LINE VOOMは2026年9月30日に終了し、その翌日10月1日に追加メッセージの料金が変わります。新料金は20万通までが1通3円、超過分が2.5円の2段階。多段階の逓減が2段階に圧縮され、5万通を超える区間の単価はすべて上がります。多く送っている企業ほど、月額の負担は増えます。まず効くのは、9月中の通数の棚卸しです。
この2つは別々の告知として出ているため、社内では別件として扱われがちです。ただ、現場に効く順番で並べると、対応は1本にまとめたほうが早く終わります。9月2日から10月1日までに何が起きるのかを、まず時系列で整理します。
LINE VOOMの終了は、9月30日に一度に起きるわけではありません。その2週間前の9月16日に、管理画面の機能がまとめて廃止されます。配信画面の「LINE VOOMに投稿」チェックボックス、分析タブの「LINE VOOM」メニュー、ビジネスプロフィールの「最近の投稿」へのVOOM投稿の表示、同じく「フォロワー数を表示」、そして「投稿」ボタン。この5つが同じ日に消えます。8月中に止まるものはありません。
この日程は、LINEヤフーの告知ページで7月15日の掲載後に3回更新されています(7月27日・8月3日・8月12日。直近の8月12日に、同時投稿チェックボックスの実施日が追記されました)。告知にも「実施日は変更になる場合があります」とあるため、社内展開の前に告知ページを開き直してください。(出典:LINEヤフー「LINE VOOM提供終了に伴う、LINE公式アカウントへの影響について」2026年8月16日閲覧)9月2日の提供開始日は別告知(同「「投稿」機能の提供開始について」2026年7月30日/2026年8月16日閲覧)にあり、こちらにも「日程は変更になる場合があります」と記載があります。
10月1日の改定後は、20万通までが1通3円、20万通を超えた分が1通2.5円という2段階になります。数字だけ見ると分かりにくいのですが、いま10段ある単価の刻みが2段に圧縮されるのが実質的な変更点です。逓減そのものが消えるわけではありません。
現在のスタンダードプランは、配信数が増えるほど単価が下がる多段階の構造です。5万通までは3.0円で、そこから2.8円、2.6円、2.4円と下がり、媒体資料では90万通の1.6円まで記載があります。改定後は、この10段が2段になります。そして区間ごとに突き合わせると、5万通までが据え置きで、それを超える区間の単価はすべて上がります(5〜10万は2.8円→3.0円、70〜80万は1.7円→2.5円)。
結果として、月に多く送っている企業ほど、負担は増えます。媒体資料に載っている現行の段階表をもとに試算すると、次のようになります。
| 月間の追加メッセージ | 現行(試算・税別) | 改定後(税別) | 差 |
|---|---|---|---|
| 10万通 | ¥290,000 | ¥300,000 | +3.4% |
| 20万通 | ¥550,000 | ¥600,000 | +9.1% |
| 30万通 | ¥790,000 | ¥850,000 | +7.6% |
| 50万通 | ¥1,210,000 | ¥1,350,000 | +11.6% |
| 80万通 | ¥1,750,000 | ¥2,100,000 | +20.0% |
※ 現行欄は、媒体資料の段階表を、公式が示す区間ごとの積み上げ方式で計算した私たちの試算です(出典:LINE公式アカウント媒体資料 2026年8月4日更新版/LINEヤフー「LINE公式アカウントの料金プラン」2026年8月16日閲覧)。改定後欄は公式告知の料金です。20万通の行は、現行・改定後とも公式の計算例と一致します。
灰色が現行、赤が改定後です。増加率が一直線に上がらないのは、改定後にも20万通で2.5円に下がる段差があるためです。現行が2.4円まで下がる20万〜30万通の帯では、両者の差が0.1円まで縮みます。それでも5万通を超える区間の単価がすべて上がる以上、多く送っている企業ほど負担は重くなります。金額はいずれも税別で、上の表と同じ数字です。
いずれも税別です。この表は公式が公表している比較表ではなく、媒体資料に記載された現行の段階表をもとにした私たちの試算です。ただし計算方法は公式が示しています。LINEヤフーは現行の計算例を「例)200,000通配信の場合(50,000通×3円)+(50,000通×2.8円)+(100,000通×2.6円)=550,000円」と公表しており、単価は区間ごとに積み上げる方式です(出典:LINEヤフー「LINE公式アカウントの料金プラン」2026年8月16日閲覧)。上の表の現行金額は、この方式で計算しています。改定後の50万通=¥1,350,000も、公式告知の計算例「¥600,000+¥750,000」と一致します。
※ 増加率は通数に比例しません。現行・改定後の双方に単価の段差があるためです。
あわせて、追加メッセージの上限値が359万通に変更されます。セールスパートナー経由の個別相談で、359万通を超える設定も可能とされています。また、今回の改定の対象は日本のみです。
単価が上がったときに打てる手は、突き詰めると2つです。通数を減らすか、1通あたりの成果を上げるか。そして実際には、この2つは同じことです。
当たらない配信をやめれば通数は減り、残った配信の平均成果は上がります。ブロックも減るので、翌月以降の到達も守られます。改定対策として、まず効くのはやめる配信を決めることです。
LINEヤフーは通数の数え方を「「メッセージを送った回数」×「送った友だちの数」を「通数」としてカウントします」と定義しています(出典:LINEヤフー「LINE公式アカウントの料金プラン」)。つまり減らせるのは「回数」か「対象人数」の2つだけです。
ここで多くの場合ぶつかるのが、「止めたいが、代わりに出し分ける材料がない」という壁です。誰が何を買ったかがLINE側から見えないと、結局は全員に送ることになります。通数を減らそうとすると、多くの場合ID連携とデータ整備の話に行き着きます。
VOOMで担っていたのは「友だち以外にも広く見せる」役割でした。9月2日から提供される新しい「投稿」機能が後継にあたりますが、公式は「投稿すると必ず表示されるわけではありません。投稿は当社の基準に従って表示されます」としています。確実に露出できる枠ではありません。
もう1つ、見落とされやすい点があります。公式は「LINE VOOMで投稿した内容を「投稿」機能へ移行(引き継ぎ)する機能はありません」と明記しています。VOOMで積み上げた投稿は引き継げず、必要なものは提供開始後に手で入れ直すことになります。本数が多いアカウントほど、9月2日以降の作業量として先に見積もっておいたほうが安全です。
ここは正直に書きますが、新機能がメッセージ通数を消費するかどうかは、2026年8月時点では私たちも確認できていません。9月2日の提供開始後に検証し、本記事に追記します。消費しないのであれば、料金改定への現実的な打ち手の1つになります。
いずれにせよ、VOOMの終了と料金改定は同じ四半期に重なります。社内やクライアントへの連絡を2回に分けると、9月16日と10月1日への対応が同時に来ます。1本にまとめて共有しておくと、9月に慌てずに済みます。
2026年9月30日に終了します。ただし、その2週間前の9月16日に管理画面の機能が5つまとめて廃止されます。配信画面の「LINE VOOMに投稿」チェックボックス、分析タブの「LINE VOOM」メニュー、ビジネスプロフィールの「最近の投稿」表示・「フォロワー数を表示」・「投稿」ボタンです。8月中に止まるものはありません。なお過去の実績は、9月16日以降もLINE VOOM Studioの分析メニューで「一定期間、実績値の確認が可能です」とされています。9月30日の提供終了後についても「一定期間はLINE VOOM Studioで投稿データの確認が可能です」と書かれています。ただし、どちらも期限は公表されていません。社内の報告に使っているなら、いつまで見られるか分からない前提で扱ってください。(出典:LINEヤフー「LINE VOOM提供終了に伴う、LINE公式アカウントへの影響について」2026年8月16日閲覧)
下がりません。多く送っている企業ほど負担は増えます。改定後は20万通までが1通3円、超過分が1通2.5円の2段階になります。現行は10段ある単価の刻みが2段に圧縮され、5万通を超える区間の単価はすべて上がります(5〜10万は2.8円→3.0円、70〜80万は1.7円→2.5円)。媒体資料の現行段階表をもとにした私たちの試算では、月10万通で+3.4%、月80万通で+20.0%の増加になります(増加率は通数に比例せず、途中で一度縮みます)。この試算は公式が公表している比較表ではありません。ただし計算方法は公式が示しており、単価は区間ごとに積み上げる方式です(出典:LINEヤフー「追加メッセージ料金改定のお知らせ」2026年2月16日/「LINE公式アカウントの料金プラン」2026年8月16日閲覧/LINE公式アカウント媒体資料 2026年8月4日更新版)
今回の改定の対象は日本のみです。あわせて追加メッセージの上限値が359万通に変更されます。セールスパートナー経由の個別相談により、359万通を超える設定も可能とされています。(出典:LINEヤフー「追加メッセージ料金改定のお知らせ」2026年2月16日)
同じようには使えません。9月2日から提供される新しい「投稿」機能はVOOMの後継にあたりますが、公式は「投稿すると必ず表示されるわけではありません。投稿は当社の基準に従って表示されます」としています。確実に露出できる枠ではありません。さらに「LINE VOOMで投稿した内容を「投稿」機能へ移行(引き継ぎ)する機能はありません」と明記されており、過去の投稿は手で作り直すことになります。ビジネスプロフィールへの掲載も、今後予定されているリニューアル以降です。なおこの機能がメッセージ通数を消費するかどうかは、2026年8月時点では私たちも確認できていません。9月2日の提供開始後に検証し、本記事に追記します。(出典:LINEヤフー「「投稿」機能の提供開始について」2026年8月16日閲覧)
執筆者
永野 陽平
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