診断
上の3段で現在地を確認。データが足りていない場合は、そう申し上げます。
60分
04 ─ 発展 / レコメンド・AIエージェント開発
その体験を、自社のサイトとアプリの中で出せていますか。
必要なのは、AIに渡せるデータ、何を出すかの判断、そして対話の設計。私たちは、その3つとも担当します。
条件をひとことで言えば、AIが聞き返して、絞って、理由をつけて出してくれる。この体験に慣れた人が、そのままの期待を持って自社サイトに来ます。そこにあるのが検索窓とフィルタだけだったとき、ユーザーの感覚ではそれは「不便」ではなく「古い」です。
図解
これは流入を増やす話ではなく、流入したあとの話です。外のAIで基準ができてしまった以上、自社サイトの体験は、そのAIと比べられます。
それは「不便」ではなく、
「古い」です。
来る人が減っているのに、来た人を取りこぼしている ── ここが一番もったいない。これが数字の結論です。
出典:SparkToro / Similarweb(米国・2026年1〜4月)、Ahrefs調べ/Web担当者Forum(日本・情報収集型キーワード)。
私たちは「AI検索の時代が来た」と煽りません。AIモードの利用は、まだ0.34%です。それでも動く理由は別のところにあります ── 順位を上げても、以前と同じ人数は来ません。母数が減るということは、来てくれた1人あたりの重みが上がるということです。
取りに行くべきは、順位ではなく転換です。なお、ここで整えるデータは外部のAIに読まれる際にも効きますが、それは副次的な効果として捉えています。
出典:Baymard Institute「E-Commerce Search Usability: Report & Benchmark」/同「5 Proven UX Strategies For "No Results" Pages」。対象は米国・欧州の主要eコマースサイトで、日本の数値ではありません。
出典:マネーフォワード「生成AIと検索エンジンの利用実態調査」(2026年1月16日〜/n=2,204)調査結果。母集団は「生成AIで調べ物をしたことがある人」に限定されているため、全体の利用率ではありません。
私たちが担当するのは、この3つすべてです。データだけ整えて渡す会社でも、UIだけ作る会社でもありません。
この先のページは、①データ → ②エンジン → ③UI/UXの順に説明します。これは、そのまま作る順番でもあります。読み終えたところで、いま自社がどこにいるかを確認できるようにしてあります。
なお、ここで整えたものは外部のAIに聞かれたときにも効きますが、私たちが主に担当するのは自社サイト・アプリの中の体験です。
検索窓とフィルタのまま。迷っている人ほど、選べずに帰っている。
出し分けは属性別の数パターン止まり。あるいは人気順のまま。
ID・行動・商品情報がそれぞれ別の場所にあり、突き合わせられない。
そこには「正確な値」はあっても、「意味」が書かれていないからです。誰向けの商品なのか、どんな時に使うのか、いま在庫があるのか ── AIが判断に使える形になっていません。間に、読んで判断できる層をつくります。
ここでいう中間データとは、基幹システムとAIの間に置く、AIが読んで判断できる形のデータのことです。構造(商品の意味づけ、FAQ・規約の構造化、在庫と価格の即時参照、出してはいけない条件)と、量(誰が何を見て何を買ったかの行動ログ、聞かれたことと選ばれたものの対話ログ)の2つで構成します。
この中間層の設計は、配信のために整えるデータと大部分が重なります(→ MA用データ開発(SERVICE 03))。CRMのために整えたものが、そのままエージェントの土台になります。
構造は、あとからでも作れます。
量は、始めた時点からしか貯まりません。
「誰に何を出すか」を決める仕組みは、配信でもサイトでもLINEでも同じものが使えます。チャネルごとに別の基準で出していると、同じ人に矛盾したものが届きます。判断は1か所に置き、出口だけを増やします。
出口側の運用は Braze運用・構築/LINE運用・構築(SERVICE 02)と同じチームが担当します。作って渡すのではなく、出口まで一緒に見ます。
「レコメンドを入れたのに、人気商品しか出てこない」
レコメンドには段階があります。データが薄い段階で高度な手法を入れても、当たりません。いまのデータ量と、出したい場面から選びます。
「まずAIで」と始めると、検証も説明もできないまま止まります。説明できる仕組みから入れて、データが貯まった順に置き換えるのが、結果的にいちばん早いです。新規顧客や新商品でデータが無い状態(コールドスタート)にはコンテンツベースで対応し、行動が貯まってから協調フィルタリングへ寄せます。どの段階に進めるかは、いま持っているデータで決まります(→ MA用データ開発(SERVICE 03))。
次の章では、これを③どう聞いて、どう返すか ── 聞き方と返し方の設計に進みます。
「サイトに来ているのに、探しきれずに帰っている」
検索とフィルタは、「何が欲しいか、自分で言語化できる人」にしか使えません。迷っている人ほど、絞り込めずに離脱します。エージェントUIは、そこを代わりに引き受けます。
LINE上に置く場合、ユーザーへの返信は通数課金の対象外です。何度やりとりしてもコストが増えないので、接客の密度を上げるほど有利になります(→ LINE運用・構築(SERVICE 02))。
よく「レコメンドとエージェント、どちらを入れるべきか」と聞かれます。これは二択ではありません。レコメンドは「何を出すか」を決める判断で、エージェントはそこに「聞く力」と「説明する力」を足したものです。使い分けを決めるのは、機能ではなくお客様の状態です。
この順番には理由があります。対話は、出すものが決まっていないと成立しません。先に「何を出すか」を説明できる状態にしてから、聞き方と返し方を設計します。逆から始めると、よく喋るけれど的外れなものが出来上がります。
対話は、出すものが
決まっていないと成立しません。
配信のシナリオも、サイトの出し分けも、対話の中で何を出すかも、最後は「誰に何を出すか」を人が決めています。人が決める限り、打てる本数は人数と時間で決まります。仕組みに任せる理由は、精度より先に、この上限を外すことにあります。
※概念図。Braze運用・構築(SERVICE 02)で触れた「打てる本数が、人の空き具合ではなく仮説の数で決まる」の、その先の話です。仮説の数という上限も、ここで外れます。
①データ・②エンジン・③UI/UXは、独立した選択肢ではありません。下から積み上がる3段です。いま止まっているのは、どの段ですか。症状を左に、先にやることを右に並べました。同じ「うまくいっていない」でも、段によって先にやるべきことは正反対になります。
| よくある症状 | 先にやること | |
|---|---|---|
| 聞かれて、選ばれる | ── ここが目的地条件を聞き返し、在庫を見て、理由つきで出せる。対話ログが貯まり、精度が上がり続ける | |
| ③ UI/UX対話で返す | 枠はあるが、迷っている人は選べずに帰る検索とフィルタは、言語化できる人にしか使えない | 聞き返し・件数・理由の設計エージェントUIを1導線に置く |
| ② エンジン何を、どの順で出すか | データはあるが、出す基準が人の勘のまま属性別の出し分けが、数パターンで止まっている | ルールベースから判断をつくる説明できる仕組みから始める |
| ① データAIに渡せるデータ | 聞かれても答えられない/人気商品しか出ない在庫や価格を聞かれると、結局は有人に回す | 意味づけと構造化から行動ログは、今日から貯め始める |
下の段が空いたまま上を作ると、よく喋るけれど的外れなものができます。いちばん多いのは、①を飛ばして③から始めてしまうケースです。
いちばん惜しいのが、③UI/UXまで作ったのに①データが空いているケースです。UIは動いているのに、渡すものが無いせいで答えられない。ここでプロンプトやモデルを調整しても直りません。AIは、渡されたデータの質以上には賢くなりません(→ MA用データ開発(SERVICE 03))。
レコメンドは、もともと買う人に当たっていただけという結果になりがちです。クリック率が上がっても、売上が増えたとは限りません。増分で示せる状態を、導入と同時に作ります。
同じ考え方を、配信側では Braze運用・構築(SERVICE 02)のグローバルコントロールグループで実装します。レコメンドと配信を、同じ物差しで評価できるようにします。
検証だけして終わる案件を、いちばん多く見てきました。最初から本番の1導線に出し、増分で判断します。
何をどの順で打つかの設計からご相談の場合は CRM戦略設計(SERVICE 01)から。
上の3段で現在地を確認。データが足りていない場合は、そう申し上げます。
60分
出す場面と最大化する指標を決定。方式(ルール/統計/生成AI)と、対照群の設計まで。
1つの導線に本番投入。UI・API・配信への組み込みとQAまで担当します。
増分で判断し、効いた導線から横に広げます。精度は運用の中で上げていきます。
月次
研究としてではなく、売上に責任を持つ側でレコメンドを扱ってきた経験が中心にあります。だから「精度は上がったが売上は動かない」を先に潰しにいきます。
大手不動産情報経験 01 ─ 要件定義・開発ディレクション
レコメンドエンジンの立ち上げ物件情報サービスにおいて、レコメンドエンジンの要件定義と開発ディレクションを担当。事業側の指標から逆算した設計を経験しています。
担当代表・永野
大手不動産情報経験 02 ─ データサイエンス
AIを用いたレコメンド最適化と広告配分モデルの構築データサイエンティストとして、モデルの構築から運用までを担当。その後、製造業向けプロダクト開発、大手企業へのAIコンサルティングを経て参画。
担当テクノロジスト
EC・通販経験 03 ─ ミニアプリLP
診断型UIで、嗜好データを取りながら提案するスワイプ形式の診断から結果提示までを設計し、獲得と同時に嗜好データを取得。その結果を起点に配信へ接続する構成で、大手通販企業への導入が決定しています。
初回CVR数値は非公開
SaaSで足りる場合は、SaaSをお勧めします。差が出るのは、自社の在庫・粗利・季節性といった事業固有の制約を判断に入れたいときです。「売れるもの」ではなく「売りたいもの」を出す必要がある事業では、既製品では届きません。
始められます。ルールベースとコンテンツベースは、行動量が少なくても動きます。むしろ、この段階で協調フィルタリングのような手法を入れると当たりません。データが貯まった順に置き換えます。
回答の範囲を、自社の商品マスタとFAQに限定します。在庫と価格は回答をつくるその瞬間に参照し、判断できない質問は答えずに人へ渡します。出してはいけない組み合わせも、設計段階で定義します。
FAQチャットボットは「決まった問いに、決まった答えを返す」仕組みです。エージェントは、足りない条件を聞き返し、在庫や価格を見たうえで候補を絞り、なぜそれかを説明します。問い合わせ削減ではなく、購買の代行に近い役割です。既存のFAQを構造化して土台に使えるので、置き換えではなく積み増しで進められます。
対象になります。AIが読める形で自社の情報が存在しているかは、自社サイト内のエージェントと同じ設計課題です。商品の意味づけ、FAQ・規約の構造化、在庫と価格の参照可能性を整えることは、両方に効きます。ただし外部AIの挙動は各社の仕様に依存するため、成果を保証するものではありません。
対照群を置いて、売上の増分で判断します。クリック率だけでは、もともと買う人に当たっていただけの可能性を否定できません。この仕組みは導入時に設定しないと、あとから遡って作れません。
できますが、お勧めしません。検証環境で良い数字が出ても、本番で売上が動くとは限らないためです。最初から1つの導線に本番投入し、増分で判断するほうが、結果的に速く安く済みます。
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