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01 ─ 戦略 / CRM戦略設計

ニーズの熱をつくり、
熱を刈り取る。

これが、CRM戦略の骨格です。刈り取りの精度と同じ重さで「熱をつくる」を設計します。

2つの目的を、リスト獲得・Push・Pullの3つの面で実装する ── その配分を決めるのが最適化です。

01STRUCTURE ─ 全体像

CRM戦略は、2つの目的と3つの面でできています。

多くの会社が手をつけているのは「刈り取り」だけです。熱が上がるのを待って、上がったら取りに行く。 それでは、熱が上がる回数そのものは増えません。

刈り取れる数は、
熱が上がった回数までしかありません。

熱量 時間 接点がないと、波は小さいまま 刈り取り 刈り取り 刈り取り 目的 02 ─ 熱を刈り取る 上がった熱を、逃さない 目的 01 ─ 熱をつくる(MCU運用) 思い出してもらう接点を、定期的に。波そのものを大きくする この2つを、リスト獲得 → Push → Pull の3つの面で実装します

刈り取りだけを磨いても、取れる回数は波の数までです。波そのものを増やすのが、もう一つの目的です。

02PURPOSE ─ 目的

目的は2つ ── 需要は、つくるか取るかしかない

需要はつくるか、取るか。この2つしかありません。多くの会社が磨いているのは後者だけです。

目的 01 ─ つくる

ニーズの熱をつくる ── 思い出してもらう(MCU運用)

目的は、売ることではありません。思い出してもらうことです。

第一想起を取る 熱が上がった瞬間に、 真っ先に思い出される位置 広く、定期的に 刈り取りと違い、絞るほど 効果が落ちる領域 MCUを指標にする 月に一度でも反応した人の数 これが無いと切られます 売上に直結しない接点を、売上で評価すると「効果がない」と判定されます

売上に直結しない接点を、売上で評価すると「効果がない」と判定されます。

参考

・参考1:忘却曲線

想起 時間 接点がなければ、記憶は薄れていく 接点(配信) ── そのたびに記憶がリセットされ、高い水準に戻る 接点を作り続けている状態 = 熱が上がった瞬間に、真っ先に思い出される

1回知ってもらえば十分、ではありません。接点を作り続けること自体が、模倣されにくい優位性になります。

・参考2:広告とCRMチャネルの特性差

A ─ 広告で接点をつくる テレビCM・リタゲ 接触① +費用 接触② +費用 接触③ +費用 止めた瞬間、 接点はゼロに戻る B ─ 自社チャネルで接点をつくる(LINE・メール・アプリ) 一度つながる 接触① ── ② ── ③ ── ④ ⋯ 獲得し直さずに接点が続く(配信費はチャネルによる) 止めても、 つながりは残る

「接触を続ける」戦略の壁はコストです。その壁を構造的に外せるのが自社チャネル ── 熱をつくるを、広告ではなくCRMでやる理由です。

物差し=MCU(月に一度でも反応した人の数)。売上で評価しようとすると、この施策は必ず「効果がない」と判定されます。

目的 02 ─ 取る

ニーズの熱を刈り取る ── 上がった熱を、逃さない

熱が上がった瞬間に、確実に届ける。ここはパーソナライズと自動化の精度が、そのまま成果になります。

行動トリガー起点でのシナリオ配信 登録・検索・閲覧・カート・離脱を起点に 翌日ではなく、直後に届く × パーソナライズレコメンド 誰に・何を・どのオファーで 同じ配信数でも、反応率が変わる タイミング(いつ)と中身(何を)の掛け算で、取れる数が決まります

タイミング(いつ)と中身(何を)の掛け算で、取れる数が決まります。

物差し=CV・CVR・LTV。多くの会社がすでに磨いている領域です。

03SURFACE ─ 面

面は3つ ── 顧客との接点は、この順に並んでいます。

リスト獲得 → 配信(Push型)→ 受け皿(Pull型)。この3つは直列です。

どこか1つが細いと、
その先が全部細くなります。

01 ─ LIST リスト獲得 友だち追加・会員登録 02 ─ PUSH 配信 LINE・メール・Push 03 来訪 タップして開く 04 ─ PULL 受け皿 サイト内レコメンド・AIエージェント 05 CV・購買 回遊・申込 どこかが細いと、その先が全部細くなります。 リストが少なければ配信は届かず、受け皿が弱ければ来訪は無駄になる ── 3つは足し算ではなく、直列です。 ※ リスト獲得は「広告で新規顧客を取る」ことではありません。すでに接点のある人を、あとから連絡できる状態に変えることです。

「配信を増やすか、サイト内を改善するか」は二択ではありません。いま細いのはどこかを見て、そこから手を入れます。

面

01 ─ LIST

リスト獲得 ── 連絡できる状態をつくる

  • LINE友だち追加
  • 会員登録
  • ID連携
  • リードマグネット
役割
あとから連絡できる状態にする(資産化の第一歩)
KPI
友だち数・会員数・ID連携率・有効リード率

02 ─ PUSH

プッシュ型 ── 来訪の前に届く

  • メール
  • LINE
  • アプリPush
  • SMS
役割
来訪を促す(再訪・想起・キャンペーン告知)
KPI
到達率・開封率・来訪誘導率

03 ─ PULL

プル型 ── 来訪した時に届く

  • サイト内レコメンド
  • AIエージェントUI/UX
  • アプリ内メッセージ
  • Web接客
  • リッチメニュー
  • LINEミニアプリ
役割
来訪後の行動を促す(レコメンド・回遊・購買誘導)
KPI
表示率・CTR・CVR・回遊率

2つの目的との対応:リスト獲得は両方の母数そのもの。プッシュ型は両方の目的を担います ── メールで想起をつくり、LINE・アプリPush・SMSで刈り取る。プル型は刈り取りの仕上げ。/プル型の精度を上げるサイト内レコメンドとAIエージェントUI/UXは、レコメンド・AIエージェント開発(04 発展)で実装まで担えます。

04MATRIX ─ 6マス

その掛け算が、施策になります。

2つの目的 × 3つの面 = 6マス。いま自社がどのマスに手を入れているか、抜けているマスはどこか。ここを埋めるのが設計の仕事です。

空いていると思うマスを押してみてください。着手の順番が出ます。

リスト獲得Push(来訪前)Pull(来訪後)
目的 01熱をつくる需要を発生させる(MCU運用) 接点の母数を増やす友だち追加・会員登録連絡できる相手を増やす 想起の定期配信 ★広く・定期的に主にメール(単価が最も安い) 補助関心の幅を広げる主戦場ではありません
目的 02熱を刈り取る発生した需要を取る 刈り取り対象を増やすID連携・有効リード判定誰か分かる相手を増やす 行動トリガー起点のシナリオ配信パーソナライズLINE・アプリPush・SMS サイト内レコメンド
AIエージェントUI/UX
来た人を、行動まで運ぶ

マスを押すと、どこから着手すべきかが出ます。3つの面は直列なので、上流が細いままでは下流を磨いても効きません。

同じ面(Push)に2つの目的が乗るのは、当然です。面は「どこで」、目的は「何のために」 ── 種類が違うものを掛け合わせるのが施策です。

05SYMPTOM ─ 症状

6マスのうち、どこが空いていますか。

全部が埋まっている企業は、ほとんどありません。どこが空いているかで、着手する順番が変わります。

目的02 × Push ─ 熱を刈り取る

行動の直後ではなく、翌日以降や定期配信のタイミングで届いている

いちばん熱い瞬間を過ぎてから届くので、獲得コストを払い直すことになります。

目的01 × Push ─ 熱をつくる

やっているのは「熱が上がった人を取る」施策だけ

熱が上がる回数そのものを増やす設計がなく、母数が伸びません。

配分 ─ チャネル最適化

BrazeかLINEか、どこに何を入れるべきか判断できない

比較資料は集まったが、自社にとっての決め手が分からない状態です。

土台 ─ MA用データ

やりたい出し分けが、データ側の理由でできない

設計は描けても、参照できるデータが粗く、実行が一斉配信に戻ってしまいます。

2つ目に当てはまる方が、
いちばん多いです。

刈り取りの精度は上がっているのに伸びが止まる ── という状態がこれです。

06DATA ─ 土台

6マスを動かすのは、基幹システムとMAの間のデータです。

設計しても、動かなければ意味がありません。とくに刈り取り側は、パーソナライズと自動化がそのままデータの質で決まります。

ある

基幹システムにデータはある

動く

MAも動く。ツールは入っている

無い

足りないのは、その間をつなぐデータ

すでにお持ちのもの 基幹システム・DWH 会員DB 購買履歴・POS アプリ・Webの行動ログ データはある。ただし MAが読める形ではない 抽出・統合 整えた定義を書き戻す ここを、私たちがつくります MA用データ MAが読める形に整えた中間データ ・ID統合(会員×LINE×アプリ×購買) ・定義の統一(休眠/優良顧客) ・セグメントの自動供給 ・反応データの蓄積 供給 配信の反応が戻る すでにお持ちのもの MA・配信チャネル メール / LINE アプリPush / SMS サイト内レコメンド ツールは動く。渡される データを待っている つくるのは「間」だけです 6マスのうち、刈り取り側はここの質がそのまま上限になります。 誰に・何を・いつ ── 3つとも、渡されたデータの中からしか選べません。

矢印は一方通行ではありません。配信の反応が中間データに戻り、次の精度が上がる ── この往復があって、はじめてパーソナライズと自動化が続きます。

設計と土台を別々の会社に頼むと、
境目で必ず落ちます。

07OPTIMIZE ─ 配分

最適化とは「ある制約条件のもとで、
ある数字を最大化すること」。

その配分先が、さきほどの6マスです。どこに、どれだけ寄せるかを決めます。

制約を無視した「もっと配信しましょう」は、
最適化ではありません。

制約

配信コスト / 配信可能数 / 許諾状況

── の下で ──

最大化

CV / LTV

なぜメールが「熱をつくる」の主軸か

広く・定期的に接点を持つのが熱づくりです。LINEは従量課金なので、頻度を上げるほどコストが跳ねます。 単価がいちばん安いメールを想起の主軸に置き、LINE・アプリPush・SMSは意欲が高い瞬間の刈り取りに使う ── これが制約下での合理的な配分です。

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比較観点アプリPushLINESMSメール
到達・開封 ○許諾者のみに到達。即時性に強い ◎友だちにほぼ到達し、開封も高い ◎電話番号があれば、ほぼ確実に開かれる △全配信先に届くが、開封は低め
配信コスト ◎ほぼ無料。増やしても限界費用は微増 △従量課金。頻度を上げるほど跳ねる ✗1通あたりが高い。乱発できない ◎単価が最も安く、大量配信向き
届く層 アクティブ・ロイヤル層 友だち登録者。全世代に届きやすい 電話番号を持つ全員。未登録者にも 検討層・休眠層への再接触に有効
情報量・表現 △短文・即時性重視 ◎画像・カード・リッチメニュー。ミニアプリで双方向 ✗短文のみ ◎長文・比較表・複数CTAを1通に
推奨する役割 刈り取り
アクティブ層への即時通知
刈り取り
意欲が高い瞬間に、確実に届ける
刈り取り(限定)
フォーム離脱・重要な通知
熱をつくる(MCU)
広く・定期的に。想起の主軸

2026年10月のLINE料金改定のように、制約は変わります。制約が変われば、最適解も変わる。変わった時に6マスを組み替えるのも、設計の仕事です。

08COMMAND ─ 司令塔

配信の司令塔を、どこに置くか。

6マスを実装するとき、「誰に・いつ・何を」を決める中枢をどのツールに置くか。ここがCRM設計の、いちばん大きな分岐です。ツール選定も設計の範囲に含みます。

選択

A ─ 統合型CRMに置く(Braze 等)

全チャネルを横断する。行動データと商品マスタを繋げられます。投資は大きいが、上限も高い。

B ─ LINE側に置く

小さく、早く始める。LINE内で完結。投資が軽く、立ち上がりが早い。ただし他チャネルとは分断されます。

推奨:Bで一領域を実証し、効いた型を持ってAへ寄せる。配信ツールに判断を任せない。

09FLOW ─ 進め方

設計して渡すのではなく、並走します。

01
無償

診断

現状の施策・体制・数字を棚卸し。論点を先に揃えます。

60分

02

現状整理・KPI定義

LTV・リテンション・MCUの定義。2つの目的それぞれの物差しを先に作ります。

03

設計

6マスの設計とチャネル配分。四半期ロードマップまで。

04

月次伴走

会議に入り、検証と判断を続けます。実行部隊(02 実行・運用)との併用も可能です。

月額

御社にお願いすること

  • 01意思決定できる方の月次会議への参加 ── 戦略は決めごとの連続です。決められる場が要ります
  • 02数字の開示 ── 売上・顧客数・配信実績。開示範囲はNDAの上で協議します
10WORKS ─ 事例

広告とCRMを、同じ指標で見る。

オンライン学習塾の支援では、広告経由とCRM経由の申込を同じ物差しで評価する設計から入りました。設計が変わると、予算配分の議論が変わります。

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11FAQ ─ よくあるご質問

ご検討時に、必ず聞かれること。

実行もお願いできますか?

できます。Braze運用・LINE運用(02 実行・運用)と同じ体制で担えます。設計と実行が同じ会社なので、「設計はよかったが実行で落ちた」という境目が生まれません。設計だけのご依頼も受けています。

既存の代理店との関係はどうなりますか?

置き換えを求めません。広告は現行の代理店のまま、私たちはCRM側の設計と、広告とCRMを同じ指標で見る物差しづくりを担当します。

「熱をつくる」施策は、売上に繋がるのですか?

直接は繋がりません。だからこそMCU(月に一度でも反応した人の数)という物差しを先に置きます。売上で評価しようとすると、この施策は必ず「効果がない」と判定されて切られます。役割が違うものを、違う指標で測れるようにするところまでが設計です。

他社が作った戦略を、引き継げますか?

できます。作り直しを前提にしません。既存の戦略・KPI・シナリオを棚卸しし、使えるものは残します。前任者や他社を否定するところから入る進め方はしません。

どの会議に、どのくらい入ってもらえますか?

体制に合わせます。週次の実務会議から月次の経営報告まで、稼働の範囲で設計します。「会議に出るだけの支援」にはしません ── 宿題を持ち帰り、次の会議に判断材料を持ってきます。

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